2006年01月15日

はてなブックマークに追加ライブドアブログのトラックバック仕様変更

ライブドアは1月10日より、いわゆる「言及リンク」のない記事からのトラックバックを受け付けないようにする仕様変更を実施した。

内容
正確には、必ずしもリンクである必要はなく、送信元となる記事ページの中にトラックバックを飛ばす相手のブログ(ライブドアブログ)のURLが含まれてさえいればよい。またURLは記事URLではなくブログ自体のURLでも構わず、別の記事や存在しない記事のURLでも構わない。要するに、 http://blog.livedoor.com/daresore/ の部分がページ内のどこかに記載されていればそれで受け容れられる仕様だ。

また、記事内にURLの記載が無くても、ページ内のどこか、例えばサイドバー等に同等の記載やリンクがあれば、トラックバックは受理される。従って、お友達ブログなどとしてサイドバーに固定リンクを設置しているブログの場合、そのブログ相手には、各記事で言及リンクを付けなくてもトラックバックは受理される。

問題
ところで、ライブドアはこの仕様変更に伴い、全ブログを一律に、言及リンクのないトラックバックを「禁止」と設定した。言及リンクのないトラックバックを禁止にするか否かは、各ブログのユーザーが自主的に設定で変更することができるわけだが、この設定をライブドアは機能の実装と同時に、ひとまずすべて「禁止」に設定したのだ。

これまで、トラックバックを受け容れることにしていたライブドアブログユーザーは、言及リンクなんぞの有無に関わらず受け容れることを容認していた。ところがのこの一律の仕様変更により、従来受け付けていたトラックバックの一部が破棄されることになる期間が、一定期間存在してしまうことになった。実際に実装から4日間、この強制的な設定変更にまったく気付かず、慌てふためいた方もおられたようだ(大西宏のマーケティングエッセンス 1/14)。

なぜこんな選択肢を
通常こういう場合は、仕様変更後新規に開設されるブログに対しては便利な機能の使用をデフォルトにすることはあっても、既存のブログには従来の設定を引き継ぐのがユーザーオリエンテッドな実装ということになろう。そうしなかった理由は、例えばスパム的トラックバックによるサーバーの負荷を減らしたかったということなのかも知れない。だがそれとて、トラックバック時に一々裏から言及リンクの有無をチェックしに行く負担を考えたら、ほぼ相殺されてゼロではないかと僕は思う。

言及リンク無きトラックバックの受入禁止をおすすめしたいのであれば、一時強制的にそれを受入禁止とする今回のような措置ではなく、やはりきちんと説明をするべきであったと思われる。あるいはデフォルトで撥ねる設定を強制するにしても、撥ねるようになるまでの時期にクッションを置き、この時期までに撥ねるかどうかを選択されなかったユーザーについては一律撥ねる設定にさせていただきますと、2週間ほど前から宣伝しておけば良かったのではないだろうか。

ライブドアという会社
ライブドアは不意打ちの会社である。これまでにも、ライブドアブログ外へのリンクにクッションページを挟むという意外なる仕様変更や、著作権に関する突然の規約変更、さらにはニッポン放送の株買い占め事件だって、この会社はすべて不意打ちでやってきた。この会社は慢性的に、自社サービスのユーザーさんをはじめ、パートナーシップを結ぶ様々なステークホルダーに対する粘り強い説明と合意形成といったものが苦手なのではないだろうか。また逆にそのことによってここまでの知名度を得て一躍有名企業に躍り出たという感じもある。

なるほど新興IT産業にとってスピードは命かも知れない。しかしこうした粘り強い取組を等閑にしては、成功も一時的なものに終わってしまうのではないだろうか。
posted by 猫並 at 00:30 | Comment(0) | TrackBack(1) | ライブドア考 |
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